ジャガーのデザインを20年率いたイアン・カラム退任。今回は韓国や中国からの引き抜きではなさそう。その人物とは?

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| 今後は「別のデザインプロジェクトを模索することになる」 |

20年という長きに渡ってジャガーのデザイン部門を率いてきたイアン・カラム氏。
そのイアン・カラム氏が退社することになったとジャガーが発表し、後任としてジュリアン・トンプソン氏が7月1日から就任するということもあわせてアナウンスしています。

イアン・カラム氏いわく「ジャガーでは、言葉で言い表せないほどの経験を積ませてもらった。ジャガーでの私のハイライトは「XF」で、これはジャガーがそれまでのデザインから新しい時代へと移行するきっかけとなったからだ。そしてそれはジャガーの歴史にとっても大きなターニングポイントであったのは間違いない」。※ジャガーもその業績を称えるコンテンツを公開している

ジャガーにおいてはそのミッションを達成した

加えてF-TYPEについては「自身にとって、夢が実現した瞬間だった」、I-PACEについては「革新的なものを生み出し、ジャガーがどれだけ先に行っているかを示すことができた」とも語っており、ジャガー在籍時にはブランドを強固なものとし、新しいデザインを確立するというミッションを果たした、とも語っています。

そして気になる今後ですが、「次の段階に進むべき時が来た。個人的にも、職業的にもそうだ。これからは別のデザインプロジェクトを追求することになる」(御年65歳、ますます盛ん)。

こういった感じで「デザイナー退任」が報じられると、いつも思うのは「またヒュンダイか中国企業の引き抜きか」。

以前にロールスロイスのデザイナー退任が発表された後、間を置かずして中国の紅旗がその獲得を発表したことがあり、今回も同様なんじゃないかと思ったり。

ただ、イアン・カラム氏の場合は今後もジャガーのデザインコンサルタントとしてジャガーとの関係を保つとのことなので、ライバル企業へと移籍するようなことはないのかもしれません。

なお、イアン・カラム氏の後任を務めるのは非常に強いプレッシャーにさらされることになると思われますが、今後ジャガーのデザインがどう変わるのかもちょっとした見もの。

ぼくとしては「昔の、丸目のジャガー」を意識したレトロなデザインに回帰して欲しい、とは常々考えています。

イアン・カラムはこんな人

イアン・カラム氏はフォードやアストンマーティンを経てジャガーに移籍していますが、フォード時代は「ステアリングホイールなどの小さなパーツ」からそのデザインキャリアをスタートさせたと語っており、だからこそこういった操作性にも注意を払うのかもしれませんね。

イアン・カラム氏はアストンマーティンではDB7とヴァンキッシュ、ジャガーでは二代目XKやXF、XJという「それまでのレトロ路線とは異なる」デザインを完成させ、そのほかだと映画007にも登場したC-X75や、C-X16、Fタイプも同氏が強く関わったクルマです。

イアン・カラム氏に関する興味深いエピソードとしては、11年勤めてそれなりの地位にまで上り詰めた後にあっさりフォードを退社し、その後に「TWRデザイン」を立ち上げたこと。

同僚はトム・ウォーキンショー氏(レーシングドライバー。ジャガーを得意とした)とピーター・スティーブンス氏(のちのマクラーレンF1のデザイナー)で、しかし当時はまだ皆が名を成す前だったので会社は小さく、しかしイアン・カラム氏は「フォード時代よりも幸せだった」と語っています。

普通に考えると、安定していて設備もスタッフも整っているフォードのデザインスタジオのほうがずっと環境が良い用に思えるものの、イアン・カラム氏がそれを捨ててでも小さなデザインスタジオを興し、そしてそれが幸せだと述べたのは「やりたいことがなんでもできたから」。

安定やバックよりも、自分自身の力を信じて自分のやりたいことをしようと考えたあたりは根っからの自由人だと言えそうですが、その思い切りがあったからこそ、その後のアストンマーティンや、ジャガーでの成功、今の地位があると言って良さそうですね。

なおアメ車が大好きで、とくに1965年式ビュイック・リビエラがお気に入りだとも語っています。

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Source: Life in the FAST LANE.

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